stageⅣ・Ⅴ(Vは大腸癌)消化器癌の非治癒切除・姑息手術に対するTPNの適応と限界

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要旨

日本外科学会雑誌,85:1001-1005,1984

Total Parenteral Nutrition (TPN)の開発·普及により,抗癌療法も著しい恩恵をうけている栄養障害をともなう進行癌患者の手術は勿論、化学療法·放射線療法にも応用されるに至った従来栄養の良·不良は漠然とした概念で,実際の臨床でも栄養状態を数量的には表現されなかった. Blackburnらが,患者の栄養状態を表わすいくつかの指標を設定し,改めて栄養状態に関する数量的な表現に関心がもたれた.次いで,Buzbyらは,栄養指標と手術後合併症の発生との関係について報告しPrognostic Nutritional Index (PNI)として注目された. また, 多くの人によって追試され独自のPNIも提唱された.進行癌患者を扱っていると, とくに,栄養障害と手術の安全性との関係について,疑問や不安を感ずることが少なくない.また,末期癌患者に,管理をしていることがあるが,果してTPN施行の意義があるかという疑問を感ずることもある. BuzbyらのPNIは因子が多く,測定誤差も関係し易く, Nutritional assesmentcenterでもない限り,正しい数値を得にくいことから,独自にPMを検討した。

結局,血清アルブミン値(以下アルブミンと略す)と末梢総リ巴球数(以下リンパ球数と略す)からなる単純な相関式を得た. この相関式が,進行消化器癌患者のPNIとしても, また,末期癌患者のPNIとしても有用であることが分った.

管理人の都
管理人の都

今回は歴史の勉強です。小野寺先生のPNIの元となった論文ですね。定式の中に免疫とアルブミン両方が入っていて、かつ簡便です。定式はPNI=(10×Alb)+(0.005×TLC)です。本文中ではこのPNIで45以上を手術可能、45>PNI>40を注意、40以下は切除・吻合禁忌と記載されています。私は日常臨床で術前の栄養評価としてPNIを使っていますが、医師は40以下でも手術適応とされています。かなり昔の文献なので、手術の技術が上がっており、カットオフは再検討したほうが良いでしょう。また、本文中では対象となった集団の背景データが少なく、今ほど高齢者が対象となっていないと思います。

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