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臨床栄養・上級者への道【Tips】Vol.1

病院で働きだして業務に慣れた。養成校時代の教科書では物足りなくなってきた3~4年目以降の栄養士、病棟での栄養管理に興味を持ち始めた医療職向けの記事です。

記事を書いている私は、栄養士として15年以上の経験があり、今は入院患者さん向けの栄養管理を主な業務としています。 私がTwitterで発信している「1日ひとつだけ強くなる」をまとめました。

この記事は体系的ではありませんので、知らないトピックスがあれば、さらに調べてご自身の学習を進めるきっかけ作りに活用いただければと思います

✔本記事の内容臨床栄養のトピック35項目

1日目

二ボー像、ケルクリング(小腸の内壁を表す輪状のヒダ)があれば小腸、ハウストラ(沢山のふくらみ)で大腸。大腸のイレウスは両拡張の可能性、小腸イレウスは大腸拡張は認めない。

二ボー像≠絶食。腹部症状がなければ流動食が飲めるかも。絨毛萎縮を防ごう

2日目

経腸栄養で目標量は満たしているが、パラメータが上がらない患者には補中益気湯

経腸栄養で急性期はしのいで、経口に移行、でも経口だけでは栄養が不足する…。栄養士の腕の見せ所なんだけど、いつも難渋します。外泊したら食べれるようになったり・・・

3日目

低血糖を頻回にしていると、耐性ができて、自覚が無くなってくる。低血糖は心疾患、認知症誘発など体にわるい。なので予防は重要。しかし、それを理由に間食する方がおられる。この説明は難しいと思っています。血糖24時間モニタがあれば良い。

4日目

P:食道癌、手術患者 n=205
I :術前術後の栄養療法(アバンド)
C:栄養療法なし
O:①縫合不全発症率②縫合不全治癒までの期間 
結果:①有意差なし ②アバンド群で有意に短い
https://doi.org/10.11244/jspen.32.983

5日目

心臓エコーの結果にARがあれば要注意。大動脈弁閉鎖不全

心臓の弁がペラペラになって、血液が逆流する。血圧が保てなくなる。水の投与量を慎重に考えて主治医と協議する。水はエネルギー以上に過不足のリスクに敏感。

6日目

ストマの浮腫は造設後・低栄養等でなる

表面がつるつるしてたら浮腫、正常は腸管のヒダがある。ストマ造設後はヒダが出来る前に大抵退院。看護師さんに教えて貰った。腸管に浮腫があると下痢のリスク。栄養アセスメントの情報です。かわいいストマは浮腫中かも

7日目

Cペプチドはインスリン分泌に伴って出されるペプチドの量である。血清インスリンは薬剤のインスリンが投与されていれば、分泌量以上に上がるが、Cペプチドは上がらない。インスリン療法中の患者のインスリン分泌量がCペプチドで評価できる。

8日目

肝のう胞の開窓術。肝臓にできた嚢胞を手術で開いて中の水を出す
恥ずかしながら今日初めて知りました。外科医の先生に聞くと胆囊摘出以下の侵襲との事。なるほど、POD1の炎症もさほど高くない。患者さんも元気。タンパク質目標は1.1×IBW㌘としました。

9日目

クローン病、寛解期は経口摂取で脂質、繊維質を控える。活動期には成分栄養で経腸栄養、静脈栄養等で栄養療法を行う。患者さんが寛解期かはCDAIスコアを用いる。150以下であれば寛解期。治療方針があるから、主治医に重症度を確認するのが一番早いけども

10日目

1日尿量 は1ml/kg/h が基準 例:BW50kg→50×24h=1,200ml/日
あとは溢水、脱水、腎・心機能、ドレナージとかで必要水分の量を補正。
まず水の必要量を考えてから、エネルギー、タンパク質などのメイン栄養の必要量を考えていく

11日目

虚血性大腸炎
大腸粘膜に虚血をきたし、腹痛・下痢・下血が見られる。内視鏡・注腸造影検査で診断、基本は絶食保存加療を1〜2週間。壊疽型では手術適応。
絶食が1週を超えるのでTPNを考慮ですね。今日、主治医に相談しようと思ったら既にpicc入ってた 

12日目

SSI予防のガイドライン2018 

CQ6-7:早期経口、経腸栄養はSSI予防に有効か?


SSI予防の観点からは有用性は示されていない。しかし、入院期間短縮の有用性は示されている為、妨げるものではない。SSI予防に早期栄養の検討は見たことないです。あるのかな

13日目

亜鉛と銅は拮抗する
味覚異常で有名な亜鉛は銅と拮抗します。亜鉛量にだけ注目してノベルジンやプロマックなどの薬で負荷をすると起こる。補助食だと銅も同時に補給出来る品は多い。ちなみに、銅を補給するならココア。薬は添付文書で含有量を確認。

14日目

感染治療の知識は病院栄養士に必要
感染症発生➡︎生物検査➡︎経験的抗菌薬投与➡︎培養同定➡︎標的抗菌薬

抗菌薬は何日投与されるか決まっている。よって治療の見通しが立つ。食べられない原因が感染であれば、この見通しによって強制栄養(経腸or静脈)を提案

15日目

高齢者がすぐに満腹になるのは、幽門の弛緩反応が低下して噴門部での食物貯留能が低下、幽門部で食物が溜まり満腹を感じる。低栄養の助長
尚、小腸の形態変化は加齢で変わらず、吸収不良を支持する決定的根拠なし

過栄養と低栄養の時代。高エネルギー≠悪

16日目

高血糖はがんの進行や転移のリスクを高める、エビデンスあり。炭水化物含有飲料の摂取量が多いと大腸がん再発死亡リスクが上がる

大腸の手術後の患者さんは再発の食事療法に関心高いですよね。こういった情報をトピックとして言えるようになりたい

17日目

NOAC/DOAC、ワーファリンとは異なる機序の抗凝固剤

プラザキサは凝固系のⅡaを、エリキュース、リクシアナはXaを阻害。ビタミンKを必要とするのは第Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹの4つなのでNOACを内服していても、ビタミンk制限は不要。凝固カスケードをチェックだ

18日目

腎機能低下≠タンパク質制限
腎機能の低下と言っても、腎前性、腎実質、腎後性に大別される。
腎実質の機能低下の一部にタンパク質制限が有効であるとのエビデンスあり。
タンパク質制限を行うと不足のリスクを負う。医師に提案する前に病態を整理。

19日目

急性膵炎の栄養管理
重症度の評価によって介入が異なる。軽症は絶食、抹消輸液管理となる。最近、早期経口が有効の報告あり

重症の場合は大量輸液がされているはずなので、輸液不可。経管チューブ先端をトライツ靭帯越えで留置し、経腸栄養の投与。

20日目

ポケモンgo、使うと大体2000歩ほど増える、エビデンスあり

毎日2000歩行でA1cが平均0.7下がる。やっぱり北風と太陽ですねー。指導より仕組み

21日目

輸液によるグルコース投与速度の上限は0.5mg /min /kg


この投与速度をこえると体がグルコースを処理しきれなくなり、高血糖に。体重が60kgでエルネオパ2号を2000ml、24時間投与だと、350g÷60÷24÷60➡︎0.4となり、基準範囲となる。
体重が軽い患者さんにTPN施行するときはチェック

22日目

輸液での脂肪投与速度は0.1g/体重kg
脂肪乳剤投与時にチェック

例:20%イントラリポス100mlを60kgの人に投与➡︎約20gの脂肪が入っているので、3時間20分以上かけて投与。

投与前にTGを測定、投与後にも測定。爆上がりしてたら中止or減量or減速

23日目

人工甘味料はエネルギーにはならないが、甘味を介して摂食行動に影響か?
甘味の後に血糖が上昇せず、エネルギーの恒常性が崩れる。
とはいえ、私はコーラが生き甲斐の人にコーラZEROは妥協案として良いと思っている。ストレスの代償行為は人によって違う

24日目

CKDステージ5、この時にタンパク質制限をし過ぎると透析導入後の予後が不良になる?➡︎適切に管理すれば問題なし。エビデンスあり。

しかしこれは難しい。エネルギーのマイナスが起きないよう、かつ蛋白過剰も防がないと。確か透析導入後も残腎機能よって予後が違う・・・

25日目

急性胆管炎の処置後、食事再開の提案はL/D、発熱、腹痛をチェック


L/DはALP・γGTP・WBC・CRP・Bil・AST/ALTなどの上昇が無いか、高値でも低下傾向かを確認。再開する食種は迷う所。盲目的に低脂肪、流動食で良いものか…。逆行性胆管炎なら常食でもいいか…

26日目

CRRTでよく使われる補充液はNa140mEq/L、K2.0mEq/L、Ca3.5mEq/L、Mg1.0mEq/Lに設定されているので、CRRTを継続していると体内電解質がこの値に近づいていく。腎不全用の栄養剤を使用していたら、カリウムは低くなるばかり…

27日目

サルコペニア、フレイルを合併したCKDの食事療法。日腎会誌2019:61(5)
高齢CKDステージG3では、タンパク質制限の緩和を行う場合、

「1.3g/kgBW/日が摂食上限の目安」と提言

どこまでタンパク質制限するか、悩み所でしたが、提言されていました

28日目

ビタミンK欠乏時には、まず第Ⅶ因子の欠乏症状が出現する。
ちなみに症状は出血。PTは外因系ー共通系なので延長、APTTは内因ー共通なので正常値内を示す事が多い。
絶食管理によるVK不足、抗菌薬投与によるVK産生菌の減少の時は要注意。他には何が…

29日目

肝硬変の目標タンパクは1.0〜1.2g/BWkg。
タンパク不耐症があれば、食事由来0.5〜0.7g/BWkg、そこにBCAAを追加。BCAAは経口摂取が良ければリーバクト、悪ければアミノレバン。
アンモニア高値でも脳症の症状が無ければ迷う。L/Dと併せて主治医と相談

30日目

ドレーンを抜浅する理由→途中で溜まりがないかチェックしながら抜いていっている

「側孔」があれば、メインで体液や洗浄液がたまる場所以外でもドレーンの通り道にある排液も体外へ誘導が可能。 ドレーンチェックは食事内容が変わった時

31日目

カルシウムはAlbと結合しているため、血液中のAlbが少なくなると、血清C aは低下する。体の中にはC aがあるにもかかわらず。
そこで補正式を使用して体にあるC aを調べる。
補正Ca濃度(mg/dL)=実測Ca濃度(mg/dL)+4-Alb(g/dL)
低C aでも慌てない🤒

32日目

肝硬変では免疫能が低下。
BCAAは免疫系の基本である好中球貪食能やNK細胞活性を回復させる。
BCAA➡︎筋肉ばかりでは無い。ちなみに肝切除後ではBCAA投与で残存肝の形態的再生や機能回復が促進。でも、まずいんですよね。アミノレバン、リーバクト

33日目

セレコキシブ(疼痛の薬、セレコックス等)の副作用に高カリウム(K)血症(添付文書では頻度不明)
摂取は少ないのに血清K上昇。そんな時に考えては。疼痛コントロールは色々あるから、薬剤を変えられるか相談。
無理ならK制限を、ENならK制限の栄養剤

34日目

腎不全見たらCTで腎臓をみる。腎臓が小さかったら回復困難.一過性の腎機能低下なのか、腎実質がダメな上にAKIなのか…。
投与タンパク質、電解質異常に迷ったらCT見ては。ナースステーションで見てたら読影出来ると勘違いされるので、栄養部でコソーリ

35日目

急性期に栄養を投与して、上がった血糖値はインスリン投与で下げれば問題はない?

▶︎おそらくダメ
(インテンシビィスト2016.11.2)より

グルコース過剰投与に続発した高血糖に対してインスリン療法を行うと,多量のグルコースが骨格筋細胞内に強制的に取り込まれる。このグルコース過負荷は,解糖系・TCA サイクル・酸化的リン酸化といった一連のグルコース代謝を過度に亢進させ,活性酸素種の過剰産生を誘導する24)。この酸化ストレスの増強に伴って筋タンパク質の病的分解が惹起される25) 危険性が指摘されている

つづく

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