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臨床栄養・上級者への道【Tips】Vol.13

病院で働きだして業務に慣れた。養成校時代の教科書では物足りなくなってきた3~4年目以降の栄養士向けの記事です。

この記事は私がTwitterで発信している「1日ひとつだけ強くなる」をまとめました。

体系的ではありませんので、知らないトピックスがあれば、ご自身の学習を進める足がかりにしていただければ と思っています。1日目(Vol.1)~はこちら

✔本記事の内容臨床栄養のトピック25項目

326日目

中鎖脂肪酸のTIPS

  • リンパ管を経由せずに小腸上皮から門脈→肝循環→静脈血
  • 8.3kcal/gのエネルギー
  • 乳糜漏の保存加療時に古くから使われる
  • 多量に摂取すると消化器症状がでる。50〜100ml/日とされてる
  • 必須脂肪酸は含まない

327日目

アミノ酸代謝動態

■BTR

  • BCAAとチロシンのモル比
  • BCAA/チロシンで算出し、基準は4.4〜10.0
  • BCAAはバリン・ロイシン・イソロイシン。肝障害時などに評価

328日目

ビタミンの化学名

  • vitB1:チアミン
  • vitB2:リボフラビン
  • ナイアシン:ニコチン酸、ニコチンアミド
  • パントテン酸:同左
  • ビオチン:同左
  • vitB6:ピリドキシン、ピリドキサールリン酸、ピリドキサミン
  • vitB12:シアノコバラミン、メチルコバラミン

329日目

虫垂炎の保存加療

  • 絶食、輸液、抗菌薬加療が基本
  • 腹部症状の改善とL/Dの改善で食事開始
  • 食事開始後の腹部症状とL/Dで問題無ければ退院へ

食事内容にコンセンサスは無さそう。腸内に留まる時間の控えめな食事内容が良いか…

330日目

胃の機能

  • 噴門:逆流防止
  • 幽門輪:ふるい作用、流出抵抗、逆流防止
  • 胃前庭部:蠕動運動(ポンプ細砕)
  • 胃体部:弛緩(容量の増大)、貯留能
  • 胃酸:殺菌、Fe・Ca吸収促進
  • 内因子:vitB12吸収促進
  • グレリン:食欲増進
  • 胃液:希釈
  • ペプシン:消化

331日目

プレジション栄養学

  • 個人対応型
  • アウトカム指向型
  • データ駆動型
  • オーダーメイド
  • 過剰の栄養学対応

従来栄養学

  • 集団対応型
  • ルール指向型
  • 指導駆動型
  • フリーサイズ
  • 不足の栄養学対応

332日目

敗血症にvit C
敗血症ガイドライン2020で投与が弱く推奨された

過去の報告(11本)では300〜79,200mg/日と量にかなり幅がある。
日本の保険では2,000mg/日が上限なので注意
最適な投与量は不明

333日目

敗血症患者に対する急性期の至適蛋白質投与量
1.0g/kgday未満を(ペプチド、アミノ酸)投与する事を弱く推奨
急性期のアミノ酸がautophagyを障害するなどの懸念がある。一方で体蛋白維持に重要でもあり必要。
興味ある方は敗血症ガイドライン2020を参照

334日目

敗血症時のvitD

  • 敗血症ガイドライン2020では「投与しない事を弱く推奨」
  • 益と害のバランスはわずか。

但し、本文最後に「通常の経腸栄養剤や高カロリー輸液製剤によるビタミンB2の投与を妨げない」とされている。

付加は不要という事だろう

335日目

腰痛診療ガイドライン2019

重篤な脊椎疾患(腫瘍・感染・骨折など)の合併を疑うべきred flags(危険信号)

・発症年齢20歳以下、50歳以上
・時間や活動性に関係のない腰痛
・胸部痛
・癌・ステロイド・HIV感染の既往
✔栄養不良
✔体重減少
・etc

336日目

薬の排泄

薬が種々の経路をたどって体外へ排出される事
主な経路は腎臓からの尿排泄と、肝臓からの胆汁排泄

肝腎機能異常の理由にお薬が挙げられる事がある。原因検索時には薬剤師さんへ(栄養原因を否定したい)

ちな、汗や唾液からも少量排泄する

337日目

口腔内の観察tips

頬粘膜を内側から押し広げ、頬粘膜から口唇粘膜をぐるりと観察
併せて歯の本数、清潔度、舌、舌の動作、軟口蓋の挙上も出来れば観察

潰瘍や口内炎があれば痛みの程度を
普段の食内容も確認。歯がなくても揚げ物食べてた事もあるかも

338日目

歯の基礎

歯の欠損に対して何らかの人工の装置で形態や機能を回復する事を「補綴」と呼ぶ
歯の喪失を原因とする症状などを予防し、残存する歯や口腔の機能を維持し、栄養摂取を含めた健康維持に寄与。
その手段の一つが義歯

339日目

食事場面で誤嚥を疑うポイント

  • ムセ
    • どういう食品
    • タイミング
    • 食事中、食後に咳き込む
    • 就寝中に咳き込む
    • 食前と食事中、食後で比較。湿性嗄声がある
    • 喀痰に食物残渣が混じってる。色粘稠調性など

340日目

重症急性膵炎時のプロバイオティクス/プレバイオティクス/シンバイオティクス

有益性がはっきりしていないため、重症のGLでは投与しないことを推奨してる…恐らく極期

弱い推奨ですが。ミヤBMも該当ですよね…

341日目

薬物治療も理解して栄養指導はしたい

超速攻型インスリンを使っていると、血糖値が下がりだすのは5〜10分。
「先に野菜からー」「ゆっくり食べてー」とか指導すると食事中に低血糖になるリスクが↑

342日目

栄養士の頸部聴診

  • 接触子は小さめが使いやすい(子供用など)
  • 咽頭挙上を妨害しないよう咽頭の側面に皮膚から浮かばないよう接触子を当てる
  • 正常では澄んだ呼吸音が聞こえる

聴診だけで判断しないし、非正常で他職種へ

343日目

口腔機能低下と低栄養

口腔機能低下を放置すると、低栄養になりやすい
口腔機能の低下は有名な7つの検査項目がありますね
口腔機能の低下により、食事量が少なくなり、料理の多様性が失われるからとの事

344日目

経腸栄養の合併症

  • 消化器系
    • 悪心・嘔吐・下痢・便秘
  • 代謝性
    • 水分過剰・脱水・高血糖・高浸透圧性非ケトン性昏睡・低血糖・高窒素血症・高アンモニア・必須脂肪酸欠乏・ビタミン欠乏・微量元素欠乏・電解質異常
  • 感染
    • 誤嚥性肺炎・腸内細菌汚染

345日目

血清アルブミン低下の原因

  • 産生低下(肝障害、炎症性疾患)
  • 体外(尿、消化管、皮膚)への漏出
  • 代謝亢進(甲状腺機能亢進、炎症性疾患)
  • 栄養不良(低栄養、消化吸収障害)

血液希釈でもアルブミン濃度は軽度に低下する

346日目

脳血管障害による心身機能障害

意識障害

精神機能(認知症など)

失行・失認・失語

感覚障害

運動障害

時系列です。各フェーズで食べることへの障害が起こるので、対応を考えておくと、全体像が理解しやすいかも

347日目

神経性筋疾患の食べる機能の障害は、一部の廃用によるものを除いて燕下訓練では効果は薄い
重要なのは原疾患の治療、経過に応じた栄養管理を心がけたい。見通しを確認するのが大切
症状として体重減少や重度のるいそうが有れば介入。

348日目

認知症の人の食課題、ポイント

  • ランチオンマットは模様が少ない品を使い、対象物(料理)を明確に
  • 品数に混乱する場合はワンプレート
  • 沢山の量にすくんでしまうようであれば一品ずつ。別スプーンで継ぎ足しても良い

マンパワーに応じて

349日目

オーラルフレイルを予防する

  • 噛みごたえのある食材を選ぶ
    • ごぼう、筍、れんこんなどの野菜
    • 昆布、切り干し大根などの乾物
    • ナッツ類
  • カットの方法
    • 乱切りやくし切り等の厚みのある切り方にする
  • 加熱時間
    • 食感を残す

350日目

咀嚼可能な食品で調べた咀嚼能力の分類

★咀嚼能力ー食品

5-さきいか・たくあん
4-豚ももゆで・生人参・セロリ
3-油揚げ・酢たこ・白菜の漬物
2-ご飯・りんご・つみれ
1-バナナ・煮豆・コンビーフ
1未満 どの食品も噛みきれない

つづく

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1日ひとつだけ、強くなる。
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