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集団栄養指導のコツ・ポイント【心の準備】

集団栄養指導を任されることになった。個人栄養指導はしているけど人前で話すのが苦手、答えられない質問が来たらどうしよう・・・

こんなビギナー栄養士さん向けの記事です。

この記事は集団栄養指導の具体的なテクニックではなく、不安を軽減するための準備について書きました。よければ読んでみて下さい。

この記事を書いている私の経験は集団栄養指導で200件程度です。特別多くはありませんが、それなりの量ですね。

準備がしっかりできれば、不安は軽減されると思います。それではいってみましょう

目次

知識の準備

集団栄養指導を行う前の不安として「質問タイムの対応」「人前で話す事が緊張」がおおきな種になると思いますが、解消の助けとなるのが知識ですね、なので大切です

媒体の把握

集団栄養指導の際に媒体を用いると思いますが、内容の把握は必須です。患者さんの前で説明する話は、話している倍以上の詳しい情報・知識をもっている状態にすると良いと思われますので、しっかり媒体の内容を把握しましょう。

もし、自分で媒体を作ることになっていれば、まずその分野を十分にリサーチしてから媒体作りに取りかかる方が良いと思います。媒体の内容はリサーチした内容をアウトラインにして患者さん向けに修正すれば良いでしょう。

手元に媒体が無くても、媒体の内容を説明できるくらいになれば集団指導中に参加者の表情や反応が見れますし、参加者から見ても印象が良いと思います

知識のつけ方

私がオススメする学習順は以下のとおり。時間の許す限り下の項目へ進めています

  1. 集団指導を行う分野のガイドラインを網羅的に調べる
  2. 臨床栄養の教科書でその分野の食事・栄養療法を調べる
  3. 患者会や協会・学会のホームページでQ&Aを確認する
  4. その分野の専門書の食事・栄養療法を調べる
  5. 上記手順の1.2.4の引用文献を読み込む

質問タイムの対応

集団栄養指導が終わったところで、ほとんどの場合質問タイムがあると思います。これが不安に感じる一因では無いでしょうか。対策して不安を軽減しましょう

質問を想定する

知識の項目でも示しましたが、どんな質問が来るか分かれば回答を準備できますので、質問されそうな項目をあらかじめ考えておきましょう

  • 事前学習中・媒体を見たときに自身が思った質問について回答を準備
  • 先輩栄養士・友達栄養士に過去にどんな質問をされたか聞く
  • 非栄養士・非医療者に指導内容を確認してもらい質問を受ける

質問タイムの心構え

以下に挙げたことが私が心掛けている事です。心掛けていると自身の言葉づかいや態度に現れますので、印象が良くなると思っています

HINT
  • 一人から質問があった事柄は他の参加者の疑問になっている可能性が高いため丁寧に回答する
  • 質問されている事はダメ出しや悪口を言われているわけではない
  • 質問者が誤った認識でも、皆の前で露骨に否定して恥をかかさない
  • 自分の方が知識が上だと思わない
  • 返事のしにくい質問、分からない質問はごまかさない。「分からないので調べて返事します」も良い
  • 受けた質問は一般論なのか、質問者さんの個人的相談かを見極めて回答する
  • 「いい質問ですね」「凄い、よく思いつきましたね」「質問ありがとうございます」等の枕ことばや相槌・リアクションを添えて、質問しやすい・口撃しにくい空間へ
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人前で緊張することを克服したい

集団栄養指導以外にも言えることですが、緊張を完全に取り除く方法は無いと私は思っています。

私の場合は、うまく出来なかった自分が恥ずかしいため、緊張するモノだと考えました。しかし、ある時、緊張してスピーチがうまく出来なかった人を見ても、聴衆としてはむしろ好感が持てたので、それ以来あまり緊張しなくなりました。

また、プレゼンの質が本番でリハーサル以上になった事が無いので、ひたすらリハーサルを繰り返して納得のいくまでプレゼンの練習するようにしました。すると、自信につながり緊張が軽減されました。

栄養指導・学会発表など、人前でプレゼンを数多く経験し、今では緊張する事は減りました

コツなんかない。緊張できることをやらせてもらっていることを、幸せだと思うことだよ

タモリ

緊張している自分と向き合い、なぜ緊張しているかを突き止めて解消したいですね。

準備の一例

記事で今まで示してきた事を踏まえて、この項目では準備の具体例を示します。

「糖尿病の集団栄養指導を初めて任された。参加者には配る紙媒体がすでにある」が具体例の設定です。

準備の具体例

  1. 使用する媒体を見て、全て説明できるように分からない箇所を調べる
  2. 糖尿病ガイドラインに目を通す
  3. 手持ちの教科書で糖尿病の食事・栄養療法を確認する
  4. 糖尿病協会のホームページでQ&Aを確認。回答が納得できなかったら自身でも調べる
  5. 糖尿病診療ガイドライン2019の食事療法の場所を読む(PDFで全文読めます)
  6. 糖尿の食事療法について、よくある質問を先輩栄養士・友達栄養士から聞く。回答は自分の言葉で出来るようにする
  7. 集団指導のリハーサルをする。非栄養士・非医療者に見てもらい質問を受け回答する練習
  8. 時間のゆるす限り何度もリハーサルを繰り返して自信をつける、専門書の引用文献を読む

終わってから、次につなげるために

もし集団指導に先輩や上司、医療職・栄養士が同席していた場合、終了後にアドバイスがあれば次回へ生かす。アドバイスが無くても「改善点はありますか?」と自分から積極的に聞いてみてはどうでしょうか。

参加者からの想定外の質問は、調べて次の質問タイムに生かしましょう。また、質問が出るという事は集団指導で不足があったかもしれないので、指導内容の見直しをしてみましょう。

おしまい

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